「希望の給食〜食と農が紡ぐ自治と民主主義」を観て学校給食の可能性を考える
11/17にコミュニティスクールまちデザイン講座に参加。
「希望の給食」上映会及び千葉県いすみ市の鮫田さんのお話を伺いました。
映画の中では、すでに学校給食を有機に変えておられる千葉県いすみ市、長野県松川市、東京都武蔵野市、韓国のファソン市の取り組みやその変化など具体的に紹介されていました。
全国で小中学校の学校給食に地場農産物や有機農産物を取り入れる自治体が増えています。
千葉県いすみ市では、現在全ての給食に有機米が使用されていますが、いすみ市職員の鮫田さんからは行政の立場から、有機農家ゼロの状態からたった4年で学校給食の全てを有機米に変えた具体的な取り組みをお話くださいました。
学校給食は子どもたちの成長を支えるだけでなく、その食材はどんな人にどのように作られ、どう届けられ、どう調理されたものなのか、また、それらが作られる環境や生物はどのようにかかわっているのか、食と農、環境の教育の場でもあります。
兵庫県豊岡市や佐渡ヶ島ではコウノトリが暮らせる地域作りとして有機米に取り組んでおり、地域も生態系も守られています。
韓国では有機農産物を給食に使うことで、特に小規模農家の経営が安定して、新規就農者も増えています。
行政も一体となって取り組むことで、農家さんにとっても販路が確保され、売れ行きを気にせず作ることができます。子どもたちが食べるものを作るということでの生きがいになったり、地域貢献としてのやりがい、育成者や後継者、仲間との繋がりができるなど、良い変化が生まれているそうです。
学校給食を見つめ直すことは、環境保全や地域の発展に繋がるとともに、農家さんを守り、指導者や後継者の育成、子どもの教育や貧困対策など、自治体の課題に挑戦していくことでもあります。
地域の未来を左右する給食の在り方について、引き継ぎ考えていきたいと思います。