食の安全議連主催「食品表示を考える消費者と生産者、事業者の集い」

昨日はレポートのお届けの後、
食の安全議連主催「食品表示を考える消費者と生産者、事業者の集い」へオンライン参加。
4月1日より食品表示の規制が更に緩くなったことについて
消費者庁と厚生省への聞き取りのため、元農水省大臣山田正彦さんや議員始め、農家や加工業者の方など多くの方が集まりました。
表示は消費者に商品の特徴を伝える重要な情報伝達。手段食品の安全性に懸念があれば、表示によって選ぶことが消費者の権利であると考えます。
国産のものを選択すれば、自給率をあげ、生産者を守ることにもつながります。一番の安全保障は、軍事費を上げることではなく、国内の生産者が作ってくださる安全な食を守り、自給率を上げること。
国内生産者が一生懸命作ってくださったものを支えていくためには、誰が見てもわかりやすい表示にする必要があります。
遺伝子組み換え、ゲノム編集、添加物、原産地など、全ての表示を誰でもわかりやすい形で表示することはとても大切。
表示がなければ今後はもっと輸入品や大企業、多国籍企業が作るフードテック食品を食べる機会が増え、それらを食べることしかできなくなり、もし輸入がストップすれば兵糧攻めにあってしまうということも考えられないでしょうか。
一生懸命作ってくださる国内の農家や畜産、加工食品会社を守るための法律がどんどん改悪されていることに、私たちはもっと危機感を持たなければならず、誰もが関係しているとても重要な問題。
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①<原料原産地表示の問題点>
◆大括り表示はどこからの輸入か分からない。
◆製造地表示は一次原料生産地が分からない。「国内製造」は国産と紛らわしく、誤解を招く。
◆第1位の原料のみが対象とされ、2位以下は分からない。
中間加工原料は製造地表示を原則としていますが、製造地表示は原料の原産地表示ではない。
製造地表示では、食の安全について知る権利が行使できない。
製造地表示が正しくなされれば、消費者は国産原料商品を選択し、国内農業振興、食糧自給につながる。
②<遺伝子組み換え表示の問題点>
◆ 表示基準量が高すぎる(5%)
◆ 上位3位までの原料のみ表示対象で、副原料が表示免除
◆ DNAまたは蛋白質が検出できず、科学的検証ができな いことを理由に、食用油等が表示免除
◆ 「遺伝子組み換えでない」表示の要 件変更で、多くの商品が表示困難に
社会的検証を取り入れれば、食用油などの表示義務化は可能。
原料検査で科学的検証もできる。
非GM,分別原料と証明できない製品に表示させればよいだけ。
「遺伝子組み換えでない」表示の要件変更で、多くの商品が表示困難になり、表示が消えてきている。
▼4月1日からの表示
◯混入率5%超(義務表示): 「遺伝子組み換え」又は「遺伝子組み換え不分別」の表示
◯検出限界〜5%(任意表示):「遺伝子組み換え分別生産流通管理済」等の表示が可能
◯検出限界未満(任意表示):「遺伝子組み換えでない」の表示が可能
分別生産流通管理の輸入原料は微量の混入が避けられないため「遺伝子組み換えでない」表示が困難に。
国産原料ならGMではないが、輸入原料も使う工場では混入が懸念され、事業者は「遺伝子組み換えでない」表示を自粛している。
③<ゲノム編集表示の問題点>
◆科学的検証ができないことを理由に、表示義務化されていない(届出のあった事業者に任意での表示指導)
◆厚労省は自然界の突然変異や従来の育種などとしていることが変わらないとの説明。(事実は異なる)
◆オフターゲット変異など想定外の遺伝子変化で有害物質やアレルゲン等が生じる可能性がある
◆農水省・厚労省はゲノム編集食品を規制せず、届出も任意とした。消費者庁は届出が任意であることに加え、海外で表示制度がなく把握できない等の理由で表示義務化せず。
消費者庁の調査でも多くの消費者が表示を要望。
ゲノム編集食品も社会的検証で表示できる。
育苗と食品の全て、輸入食品と輸入原料に表示を義務付ければ最終製品での表示が可能。
消費者はゲノム編集表示を望んでいる。
④<遺伝子組み換え表示への提言>
●表示基準量の引き下げ
段階的に0.9%に引き下げ
混入検査方法の改善(穀粒ベースの検査)
●食用油等の表示義務化
社会的検証の取り入れ
●「遺伝子組み換えでない」表示の規制見直し
引き下げられた表示基準量での運用
●ゲノム編集食品の表示義務化
社会的検証の取り入れ
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会場にいらした消費者庁と厚労省のお二人には何を言っても検討します、勉強しますと、一辺倒の回答でしたが、私たちの食の主権を守るために多くの方に関心を持って頂けたらと思います。